マーガリンの容器

 市販されているマーガリンの容器は独特の形状を成しており、例えばバターなどと比べて著しく異なることはご存知でしょう。この形状が冷蔵庫への収納を妨げることもあるほどで、実際バターコンディショナーに収まることはほとんどありません。消費者の中には不満を漏らす方もいらっしゃいますが、実はメーカーがこの形状に統一しているのには理由があり、「バターコンディショナーに収納しないため」というのもその一つなのです。バターコンディショナーは冷蔵庫の中では比較的温度の高い区画であり、バターには適温と言える箇所ですが、実はマーガリンには適していません。両者の融点は異なっており、ソフトマーガリンは10度以下で保存しなければ溶けてしまいます。ですから他の食料品と同じスペースに保存することが望ましいとされているのです。

 ところで専用区画で保存できないということは、包装材がきちんとしたものでない限り、他の食料品の匂いがマーガリンに移ってしまいます。マーガリンのメーカーは最適な包装材を開発すべく、マーガリンの性質を整理して挑みました。マーガリンはそもそもバターの代用品としてフランスで開発されました。当時はナポレオン3世が実権を握っている最中で、ビスマルクの率いるプロイセン軍と睨み合っていました。そうした世相もあって、フランスではバターが不足していたのです。ナポレオン3世の募集でバターの代用品が開発され、その集大成がマーガリンというわけです。マーガリンはムーリエという化学者によって発明されました。バターは牛乳の脂肪を原料としますが、彼は牛脂と牛乳を混ぜ合わせ、乳化冷却してマーガリンを作り上げました。因みに「マーガリン」の語源は「マーカライト(真珠のような)」ですが、現在では安い油が多用されているため、その語源に相応しいものかどうかは分かりません。いずれにしても、硬化油等の原料油脂の性質を考慮した容器を開発することが、マーガリンのメーカーには課されたのです。

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