フィルムの種別

 ラップフィルムは米国を発祥地とするため、日本で普及し始めたのはそれほど古くありません。しかも日本は冷蔵庫の普及も米国と比べて遅れていたため、ラップフィルムが本格的に使用されるようになったのは、冷蔵庫が各家庭に行き渡ってからのことでした。1965年には冷蔵庫の普及率が過半数に達し、1975年にはほぼ全家庭で見られるようになったのですが、ラップフィルムもその流れに合わせるかのように売れ始め、数十年で誰もが日常的に使用する商品となったのです。因みに日本工業規格によれば、ラップフィルムとは、食品の保存、調理に使われるプラスチックフィルムであり、透明で粘着性を持っているのが特徴です。厳密には業務用のラップフィルムはプリバックフィルムとして区別されるため、家庭用サランラップとは異なる扱いを受けることもあります。

 実は家庭用のラップフィルムに絞っても、その種別は年代によって異なります。発売当初は専らポリ塩化ビニリデンでしたが、時代が下ると徐々にポリエチレン、ポリ塩化ビニルが登場しました。それぞれに特徴はあるものの、基本的な販売形態は「サランラップ」のそれを踏襲しており、製品名も「食品包装用ラップフィルム」という名で統一されています。ですから実際は色々なラップフィルムを手にしていながら、総称してサランラップと呼んでいる人も多く、当初の影響が現代にも波及していることが分かります。

 家庭用ラップフィルムの利点は様々ですが、家電の普及とともにその真価が発揮されてきました。当初は冷蔵庫に適したものとして、途中からは電子レンジに最適な包装材として愛用されてきたのです。ポリ塩化ビニリデンには耐熱性があるため、電子レンジによる加熱程度では破損しないのです。

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